バイバイしたのに【030416】

ヒラトコ家の人々
出先で大きな水槽を見つけたかぜおくん。見たこともないきれいな色のお魚さんたちに大興奮で、しばらくジーっと観察していたのですが、そろそろタイムリミット。
 
まだまだ眺めていたい彼を「また会いに来よう」となだめるのだけど、なかなか聞き入れてくれず…
 
数分後、しぶしぶその場を離れることを決心した彼が、水槽に向かって「お魚さん、バイバイ!」と手を振ったと思ったら、次の瞬間なぜだかみるみる表情が曇り、また泣きそうな顔に!
 
「え?どうしたの?!」とたずねると、
 
「お魚さんがバイバイしてくれないの〜」と一言。
 
え?!そこー?!(笑)
思わず居合わせた大人たちで顔を見合わせて笑ってしまったのでした。
 
おそらく、車好きなかぜおくん、最近バスやトラックを見つけるとバイバイするのが習慣で、運転手さんがそんなかぜおに気づいて手を振り返してくれることが多かったから、お魚さんも普通にバイバイしてくれると思って悲しかったんだね。
 
「かぜ、見てごらん。お魚さんはお手手がないでしょ? だからバイバイはできないんだよ〜。でも、きっと心の中でバイバイまたね〜って言ってくれてると思うよ!」
 
泣きそうなかぜおにそう伝えると、彼なりに納得したようでホッとしたお顔に。あーよかった! でも、人同士だってうまくコミュニケーションが取れない場合もあるのにね。お魚さんと挨拶ってステキだなぁなんて、先入観のないかぜおの発想にほのぼのしたきもちになりました。
 
さて、そんな思いも寄らない出来事は彼にとっても印象的だったようで「ママ〜お魚さんお手手がなくてバイバイできなかったね〜」と突然言い出すことがあって、そのたびかわいくって胸きゅんする母。きっと、キミが大きくなっても「なつかしい〜!」って、この日の話をずっとしつづけそうな気がします。
 
そんな日のわたしたち。
笑ってる顔がコピーしたみたいに一緒でした。笑

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